幼稚園部十周年祝賀会

この春、幼稚園部は十周年を迎えました。
春うららかな昨日の日曜日、園保護者OGの方々が中心となりお祝いの会を開いていただきました。
北は北海道から南は九州まで、元保護者の方々や教師、研修生、卒園生が集いお祝いして下さいました。
会場は、園ちかくの仙台東照宮の会館にて。
桜の芽も膨らんだ春うららかな日の温かな集いとなりました。

最初に卒園した1期生はもう高校生になります。北海道のシュタイナーいずみの学校に通っている卒園生による、シュタイナー学校の授業でのエポックノートや素晴らしい手仕事の数々も展示されました。


お料理は、保護者の方の中学時代の同級生でらっしゃる秋保の「野菜屋カフェヴェルデ」さんのもの。
給食と同じ菜食でとても丁寧で優しい味のおいしいイタリアンをご提供下さいました。

顔ぶれはそれぞれに懐かしく、お話は尽きません。
およそ在籍年代ごとに用意されたお席のテーブルにいくと、その頃の年のことがまざまざと思い起こされました。
今回は、卒園生の出席は中学生以上となっていましたが、今度中学2年になる子どもたちが震災を共にした学年。3月ということもあり、震災の時の話にもなりました。
あのとき、避難の最中で卒園式に出られない子どももいましたが、園で経験した地震がとても心に残っていることも改めて感じました。

その中のひとり、今は福岡にいる中学生のA君、卒園生代表の挨拶をいただきました。
声変わりして、ひげもうっすら生えてきそうな顔で、園時代の思い出を語ってくれる様子に、はじめから感涙の担任でした。Aくんが、まだ3歳の時にお母さんと園の見学にいらした時のことがまるで昨日のことのように思い出されます。

園のアルバムのスライドを見せていただき、最後は輪になってみんなで歌をうたいました。
この十周年のタイミングで下りて来た園のうた「虹の龍」をみんなで歌えたこともとてもうれしかったです。

お祝いとして、とても素敵な贈り物を2ついただきました。
ひとつは、保護者さんであり、木工作家の榎本さんが作られた花梨の木のブローチ。花梨は二つの色目を持つ木で、本当にきれいに色が分かれているのです。驚きました。
「これからもどんどん色を変えて、育って行くように」という園への祈りが込められているとのこと。
大切にします。

そして、もう一つは今まで在籍された方々ほぼ全ての皆さんからメッセージが集められたアルバムでした!!
お手紙、絵、羊毛フエルト、写真、折り紙、様々なスタイルで園へのあたたかなメッセージが表現されているひとつのアートブックのようです。
表紙は、茜で染められた布カバーに、今年卒園したばかりの子どもたち5人のステッチがラインになって入っています。。。。。
ページをめくると、皆さんの愛が一気に溢れ出て、何度みても涙が出そうになります。
初代の助手をしてくださった美奈子先生(現いずみの学校幼児部担任)とじっくり拝見しました。
園の宝物にします。

10年はあっというまのようでいて、最初のころを振り返ると遠い昔のようにも思います。
子どもたちはどんどん成長していきます。
これからも、子どもとともに私たち自身も成長していく場所として、この園を営んでいけたらと思います。
小さく始まったこの園が、見えない村のように草の根のコミュニティとして育ち続けていってることをとても心強く思います。
これからも新しい仲間たちを迎えながら、みんなで楽しくやっていきましょう!

濃密な時間すぎて、記念写真を撮り忘れ、最後に残った方々でパチリ☆
先にお帰りになってしまった方々、ごめんなさい。

そして、いらっしゃれなかった多くの皆さんもお心寄せ本当にありがとうございました。
大きな感謝をこめて。

*今回、実行委員長を務めてくださった初期からの保護者さんであり、今は右腕となって園を支えてくださっている朱未先生と。本当にお世話になりました。

ABOUT

虹乃美稀子東仙台シュタイナー虹のこども園 園長
園長および幼稚園部担任他。
公立保育士として7年間保育所や児童相談所に勤務後、2000年に音楽発信ホーム「仙台ゆんた」を開き、アンプラグドのライブ企画など行う。
並行してシュタイナー幼児教育者養成コースに学び、南沢シュタイナー子ども園(東京都東久留米市)にて吉良創氏に師事。
08年仙台ゆんたに「虹のこども園」を開く。
民俗学とロックとにんじんを好む。1973年生まれ、射手座。

著書
『小さなおうちの12ヶ月』(河北新報出版センター)
『いちばん大事な「子育て」の順番』(青春出版社)