冬至を迎えました。
一年で一番、闇が深まる日。昼の光が一番短い日。
仙台の今年の冬至は冬の冷たい雨が降りしきり、日の出の時間を過ぎても、夜のように暗い朝でした。
園舎であるゆんたは、今年で築23年です。
震災とその後の度重なる大きな地震を経て、一昨年に大規模な基礎補強工事を行いましたが、今度は屋根と外壁の傷みが目立つようになり、今年最後のクラスが終わった翌日の17日、ちょうど私の誕生日から、足場を組んでの大掛かりな屋根の葺き替えと外壁の塗装工事が始まりました。
重ねての大規模工事は、小さな私塾にはとても購いきれない金額がかかりますが、ここ数年のオンライン専科で学ばれる皆さんの受講料が、それを支えてくださっています。
本当に、ありがとうございます。
今、ゆんたは屋根まで届く足場に囲われ、ラッピングされて、まるで眠りの中に入ったようです。
園では夏の季節に演じる人形劇「いばら姫」を思い出します。
あの中で眠り姫は、城の中で百年の眠りにつき、城は長く伸びるいばらに包まれて、城ごとすっぽりと眠りに包まれるのでした。
ゆんたもまた今、そんなお城のように包まれて、深い眠りに入っています。
さて、実は私もまたこの冬至の日に、少し長い眠りに入ります。
生まれて初めての手術を受けるために入院しました。
良性の腫瘍なので幸いにも深刻な病気ではないのですが、大きな病院にやってきて、何もかも初めての体験をしています。
ここの決断に至るまで、長い時間をかけましたが、おかげで自分の中で今まで時間をかけて築いてきた「思い込み」も少しずつ、リリースしています。
たとえば、病院にはなるたけかからない方が良いとか、
手術は避けた方が良いとか、
薬は使わない方が良い、といったようなこと。
つまりアロパシー(対症医学)への反感ですね。
自然療法や代替医療について積極的に知ろうとしてきた分だけ、知らず知らずそうした思い込みも強まっていってしまったのは、時に危険なことだと思いました。
避けることに一生懸命になって、問題の本質と向き合わずにいたり、正しい理解が歪んでしまうこともあるのだなと、改めて感じています。
何事も全ては「バランス」ですね。
子育ても、同じでしょう。
誕生日から眠りに入ったゆんた、
そして冬至の日から私自身も眠りに入って、クリスマスを迎えます。
クリスマスは、古い殻を破って新しい自分に生まれ変わる時でもあります。
冬至がかつて、光の再生の祝祭であったように。
私たちは毎年この季節に、深まる闇の中で新たに生まれ変わろうと、内的な光を内側に見出す精神的な作業を行うのです。
光から、生まれる。
私もまた、古い殻を破って新しく生まれ変わる時間を過ごします。
来月いっぱいは、保育もお休みさせていただき、静かな時間を過ごします。
みなさま、今年一年も虹のこども園にお心寄せくださり、本当にありがとうございました。
困難な時代ですが、新たに生まれた小さな光をそれぞれが携えて、新しい年を照らしていきましょう。
それはきっと何よりの、私たち自身の確かな希望となるに違いありません。
(園長 虹乃美稀子)
次回は1月7日満月の更新です。