暗い空に 光る星
羊飼いが 見つけたの
たった一人で 見つけたの
羊たちよ さあおいで
暗い空に 光る星
(詩 虹乃美稀子)
いよいよ、クリスマスですね。
今年は2日だった第1アドヴェントから始まり、岩手や東京でのセレモニーも含めるとおよそ150名の方々と一緒に、りんごろうそくを手にモミの渦巻きをまわりました。
小さな園ですが、ここから繋がる多くのご縁に支えられ、この愛しく大切な季節の祝祭を、ともに待ちわびて祝うことができることをうれしく思います。
「光の子」の誕生は、夜空にひときわ輝く星のきらめきによって告げられました。
その星を最初に見つけたのは、荒野でたったひとり羊の番をしていた羊飼いでした。
羊飼いというのは、身分は高くなく、世俗から離れ、孤独の中に羊たちを導き守るという存在であり、そうした在りようが象徴的に語られているとも言えます。
今年もあちこちで多くのお母さん方の子育ての悩みを伺いましたが、それはどれも子を思う母の慈愛に満ち溢れているからこそのものでした。
子育てにおいては小さな悩みこそ、子どもたちとお母さん自身の成長に大きな示唆を含んでいるものであったりします。
だからこそ一期一会の出会いを大切に、相談には真摯に向かい合いたいといつも思います。
羊飼いは私たち、ひとりひとりなのかもしれません。
誰でも、ひとりきりであることに変わりはありません。
長い夜にその深い闇を見ることもあるでしょう。
しかし、草の上を吹きすぎる風の音に耳をすませていた羊飼いのように、見えない何かを信頼し、心の内に耳を傾けていたら、きっと自分だけが見つけることのできる、不思議な星の輝きを見ることがあるはずです。
それはきっと「私」を導く星の輝きです。
皆さん、よいクリスマス、そして新年をお迎えください。
来年も星の導きのままに、歩いていきたいと思います。
(この連載は、毎月新月・満月に更新されます。次回は1/6新月の更新です。)
文・虹乃 美稀子(園長兼クラス担任)
仙台市保育士として7年間勤務後、シュタイナー幼児教育者養成コースに学ぶ 06年 園の前身となるシュタイナー親子クラス開設 Facebook|東仙台シュタイナー虹のこども園 |