小さな声が聞こえるところ118「再会、こどもの日」

私は成人となってほぼ同時に保育の仕事を始めて、ちょうど今年30年になります。
かつての子どもたちが大人になって再会することが増えてきました。   

保育の場で出会った子どもたちだけでなく、旅先や友人たちとのつながりの中で一緒に過ごしてきた子どもたちと、近頃は大人同士として再会することが続いています。

このゴールデンウィークの連休も、そうした時間を多く持ちました。

彼らが子どもの時には、こちらは大人として出会っていますが、
今大人になった彼らとは、大人同士として話が始まります。
それが新鮮で面白くてたまりません。

幼かった頃の面影がそのままに大きくなっている人もいれば、
変容を大きく遂げたと感じられる人もいます。
本当に人間はそれぞれに違っていて、それぞれに面白く、素敵です。

今はSNSがあるので、昔幼かった子どもたちが、私のことを検索してフォローし、活動の様子を把握してくれていることで、手紙をくれたり、旅の先で再会する機会を持つようになりました。

それは私にとって、10代、20代の若い新しい友人が増えていくことでもあります。
若い人たちから学ぶことはいつもたくさんありますし、それ以上にいろんな世代に友人がいるということは、楽しいことです。

こどもの日は、内なるこども心を祀る日でもあると思っています。
平和を愛さない子どもは、ひとりもいないように、
平和を願わぬ魂はひとつもないことを信じて。

 

(園長 虹乃美稀子)

次回は5月20日新月の更新です。

 

ABOUT

虹乃美稀子東仙台シュタイナー虹のこども園 園長
園長および幼稚園部担任他。
公立保育士として7年間保育所や児童相談所に勤務後、2000年に音楽発信ホーム「仙台ゆんた」を開き、アンプラグドのライブ企画など行う。
並行してシュタイナー幼児教育者養成コースに学び、南沢シュタイナー子ども園(東京都東久留米市)にて吉良創氏に師事。
08年仙台ゆんたに「虹のこども園」を開く。
民俗学とロックとにんじんを好む。1973年生まれ、射手座。

著書
『小さなおうちの12ヶ月』(河北新報出版センター)
『いちばん大事な「子育て」の順番』(青春出版社)