もうすぐ、夏休みが終わります。夏休みは卒園生たちと再会する機会が増え続けています。
この夏は、園が所属する日本シュタイナー幼児教育協会の乳幼児教育者大会が京都府の京田辺であり、出席してきました。本来は隔年で行われる大会ですが、コロナを挟んで5年ぶりの開催となり、京都の凄まじい暑さに参りながらも、それ以上の充実感を味わう貴重な3日間を過ごしてきました。
その後は現在京都に在住されている元保護者さんに主催いただきお話会をしたり、また京都府綾部市の山間部に移住した卒園生Nちゃんの通う「シューレのたね」というフリースクールの皆さんの集いに招かれてきました。
「シューレのたね」は、Nちゃんのお母さんが娘のために開いた小さな「学校」です。もう5年目になるでしょうか。ちょうどコロナが世間を騒がせ始めた頃でした。私も頼まれて何度かオンライン授業をした子どもたちなので、幾人かは画面越しに出会っている子どもたちです。
そのオンライン授業で、私は小学生たちのために作った「虹の龍」を一緒に歌っていました。シューレのたねの子どもたち(と保護者さんたち)はこの歌をとても気に入ってくれて、シューレの行事の時にはよく歌ってくれていたそうです。
今回お招きいただいたことのひとつに、ぜひこの歌を一緒に歌いたい、というリクエストがありました。なんとうれしいリクエストでしょう!
そして現場に出向くと、トランペットをはじめ、いろいろな楽器を持ったミュージシャンの方が、わざわざ大阪から駆けつけてくださり、私の拙いギター伴奏を励ますようにともにセッションしてくださいました。
なんと贅沢なことでしょう。
しかしどうして、大阪からミュージシャンの方が山奥の小さな集いに駆けつけるほどの話になっていたのでしょう。
それはとても不思議な話でした。
Nちゃんは時々行く地元の山間の日帰り温泉で、誰もいないときに「虹の龍」を気持ちよく歌うことがあるそうです。ところがある日、離れたところで入浴していた女性がその歌声を聞いて「とてもすてきな歌だけれど、なんの歌?もう一度歌ってほしい」とリクエストされたそうです。
そこでNちゃんは仙台の幼稚園の先生の歌であることを伝え、夏休みに私が綾部に行くことが決まった時に、その女性をお誘いしました。その女性は、もともと音楽に親しく、ミュージシャンのご家族の多いご環境で、同じミュージシャンを誘って私の集いにきてくださったという訳です。
それだけでもとてもありがたいお話しなのですが、なんとその女性も、それから大阪から駆けつけてくれたミュージシャンの女性も、私の古くからの音楽仲間と非常に近しい方々、つまり友人の友人たち、でした。
古い記憶をさかのぼりつつ、あの場でも一緒にいましたね、あそこでも一緒だったということですね、とかなり距離感の近い関係であったことがわかり、本当に驚きました。
まさに、Nちゃんが西に引っ越して、京都の山奥で歌ってくれた「虹の龍」が、私のなかに眠っているご縁を目覚めさせて、新たに呼び集めてくれたように感じています。
わたしはミュージシャンではないけれど、音楽が好きで、音楽に励まされ、音楽から大切なことを学ばせてもらってきました。
音楽のもつこの不思議な力と喜びを、子どもたちにもっともっと伝えていきたいと、心から感じた夏でした。
Nちゃん、そして虹の龍に響いてくださったみなさん、すてきな夏を本当にありがとうございます!これからも一緒に歌っていきたいです。
文・虹乃美稀子
いつもお読みくださりありがとうございます。
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