今年もこどもの日がやってきました。
こどもの日は男の子の健康な育ちを願った「端午の節句」が由来ですが、現代では
「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日と法律に定められています。
人類を生み出す全ての母と母性に、感謝する日でもあるのですね。
シュタイナーの言葉に
子どもを畏敬のなかへ受け入れ、
愛のもとに育て
自由のなかへ解き放つ
という言葉があります。
「こどもの人格を重んじ」とはまさに、光の中から生まれてくる子どもを、畏敬を持って受けとめるということでしょう。
「こどもの幸福をはかる」とは、私たち人間社会の中で、愛を持って育てることを大人の務めとすることかと思います。
そして、愛の子育ては、「自由のなかへ解き放つ」ということが非常に肝要なことなのではないでしょうか。
解き放たれた子どもたちは、鯉の滝昇りのように、時に渦に飲み込まれそうになりながらも、きっと自分の内に育まれた愛の力で、自分自身が志す自分だけの大滝を、昇っていくのだと思います。
そして私たち大人もまた、内なるこども心を愛でる日でもあるかと思います。
なぜなら、子どもでなかった大人などひとりとしていないからです。
大人ひとり一人が、自分の中にあるこどもだった自分の心を大切にするような、
内なる小さな光を大切にできるような心が、
目の前の子どもたちを畏敬の念を持って受けとめる共鳴の基盤となり、
全ての母性を尊ぶような精神が育まれていくのではないかと思います。
VIVA! こどもの日。
かつてこどもだった全ての大人たちもともに、祝いましょう。
(この連載は、毎月新月・満月に更新されます。次回は5/19満月の更新です。)
文・虹乃 美稀子(園長/担任)
仙台市の保育士として7年間保育所や児童相談所に勤務後、シュタイナー幼児教育者養成コースに学ぶ 06年 園の前身となるシュタイナー親子クラス開設 Facebook|東仙台シュタイナー虹のこども園 |