宮城県では昨年行われた小中学生の全国体力テストで、小学生中学生、男女それぞれすべてにおいて合計点が過去最低だったそうです。
全国順位もかなり低く(小5男子46都道府県中41位、中2女子も同じく41位)、教育委員会は焦って体力アップのためのコーディネーターを学校に派遣し、次回の体力テストの成績アップに向けて改善を図っているといいます。
そういえば私の子ども時代を振り返っても、体育は得意ではありませんでした。
体調不良を訴えては、体育の授業を「見学」していたこともしばしば。体操着の似合わない子どもでしたし、握力も弱ければ、ハードルは倒さず飛ぶのがやっと。バスケットボールは、他人からボールを奪う衝動が全く自分の中に起きなくて、ただただ右に左に動く集団の後をなんとなくついていっていました。(笑)
でも、体を動かすのが嫌いだったかというとそうでもなくて、下手なりにバレーボールクラブに入ったり、夏は海やプールで泳ぐのを楽しんで(25mがやっとですが)、近所の友達と草野球のようなソフトボールを空き地で楽しんだりしていました。
あの頃はまだファミコンのようなゲームも登場しておらず、子どもと空き地はわんさかあって、習い事もそんなに数はなく、学校が終わったら今度は近所の子どもたちと外で遊ぶのが当たり前の時代。好きとか嫌いとか、上手い下手関係なく、年幅も広いグループでいろんなことをして遊びました。
ドッジボールに、缶蹴り、色鬼、高鬼などの鬼ごっこ。
男子はコマやメンコ(仙台ではパッタ)が、女子はチェーリングやゴム跳びが繰り返し流行りましたが、どれも遊びながら上手になっていくもの。
夢中になって遊ぶことから、自然と体づかいが鍛えられていったのでした。
だから体育は好きではありませんし、成績もそんなによくなかったですが、体を使うことは嫌いではなくて、大人になった今でもスキーやシュノーケリングを下手ながらに楽しみます。
先の体力テストの話題では「体育の時間、他の子どもが跳び箱をやっている間に縄跳びや腕立て伏せをさせる」「風向きを考慮したコース設定で、50m走の記録を伸ばせる」などのアドバイスがコーディネーターから出ているそうですが、そんな点数を上げることばかりに考えがいく「運動能力向上」の課題は、大人のお仕着せになってしまい、子どもたちは何も楽しくないのでは、と思います。
学校の休み時間にゴム跳びやコマや凧揚げを流行らせる工夫をしたほうが、よほど楽しくからだ使いが上手になるのではないでしょうか。
それとも最近の学校はコマも凧もおもちゃになるから、持参禁止と言われるのでしょうか。
なんでも課題になってしまうとつまらない。
遊びの中から生まれることは、体も心も生き生きさせてくれて、お金もかからないはずなのです。
体を動かして遊びましょう!
次回は8月16日新月の更新です。